なぜ一瞬で柔らかくなるのか?ストレッチのコツは体幹にある。


身体が柔らかくならない原因

身体を柔らかくしたいと思い、ストレッチやヨガをして、柔らかくなる人。
そして、全く柔らかくならない人や、もしくは、ほんの少し柔らかくなるけど、そこから先が変わらない人がいます。

そこには、身体の力が抜けてるかどうかの違いがあるのです。

柔らかくならない人ほど、身体に力を入れて、筋肉を固めているため、一向に柔らかくなりません。

なので、力を抜いてできれば良いのですが、それを意識しても、ほとんどの方が力を抜くことができません。

何故かというと、身体の力が抜けた状態というのを知らないから。

普段から力む癖があり、そのことに気づいてない人がとても多くいます。

そのため、そんな人がいくら身体の力を抜こうとしても、固まってる上に、そのことに気づいてないし、さらに力が抜けた状態というのを知らないので、そんな状態で意識しても、力を抜けるはずがないのです。

では、どうやったら力を抜くことができるのか。
その1つの方法が、インナーマッスルを機能させることです。

筋肉にはインナーマッスルとアウターマッスルの2種類があり、この筋肉には以下のような特徴があります。

〈インナーマッスルの特徴〉

  • 身体の中にある筋肉
  • 関節を安定させる
  • 関節をスムーズに動かす
  • 素早い動きが可能
  • 持久力がある

〈アウターマッスルの特徴〉

  • 身体の表面上にある筋肉
  • 関節を動かす
  • 大きく強い力を発揮する
  • 動作スピードは遅い
  • 持久力はない

このような特徴があり、身体の柔らかい人ほど、この2種類の筋肉がバランスよく機能しています。

ですが、固い人は、このバランスが崩れているのです。崩れ方として多いのは、アウターマッスル優位/インナーマッスル劣位。

このような状態になると、インナーマッスルは仕事をしなくなるため、関節を安定させ、スムーズに動かすことができなくなります。

そして、その分の負担をアウターマッスルが補わなくてはならないため、アウターマッスルは疲労して、固まります。

その結果が、「柔軟性のない固い身体」になるのです。

そんな状態のままストレッチやヨガをやって、あなたは変わると思いますか?

多分、ほとんどの方が柔らかくなる想像がつかないと思います。

その想像とうり、この状態で、いくら柔らかくしようと努力しても、何も変わりません。

変わるため。柔らかくなるためには、まずインナーマッスルとアウターマッスルの関係性を戻すことをしなければならないのです。

ではどうやったら、インナーマッスルとアウターマッスルの関係性を戻す事ができるのか。
それは、体幹のインナーマッスルを機能させる事です。

体幹を使う。

大腰筋は股関節をスムーズに動かす筋肉で、ストレッチやヨガの時に、特に重要になってきます。

そしてこの大腰筋、身体にいくつもあるインナーマッスルと繋がりがあるのです。

ご覧の通り、腕以外の全ての部分と繋がっています。

そのため、大腰筋が機能すれば、これらのインナーマッスルも機能しやすくなり、インナーマッスルとアウターマッスルの関係性を戻す事ができるのです。

大腰筋の機能を高める

みぞおちを膨らます呼吸

みぞおちの奥の背骨に大腰筋が付着しています。

そのため、みぞおちを膨らます呼吸をすると、中から動かそうとするため、大腰筋を使いやすくする事ができるのです。

  1. 手の平と甲をゆっくりなでて、両手共温める。
  2. その手でみぞおちを触る。
  3. 舌を上顎のあてた舌路(ぜつろ)の状態を作ったら、そのまま鼻呼吸でみぞおちを膨らます。
  4. 鼻で息を吐き、みぞおちを元の状態に戻す。
  5. これを10回繰り返す。

みぞおち/背中のクロスポイント

クロスポイントとは、インナーマッスルの機能を高めるツボみたいなもの。

みぞおち/背中のクロスポイントワークで、背骨を触り動かすと、その背骨に付着する大腰筋の機能が高まります。

  1. へそから指4本上のみぞおちと、反対側の背骨を触る。
  2. その背骨を、丸めたり起こしたり・横に倒したり・捻ったりして、各3〜5回動かしていきます。

股関節/お尻のクロスポイント

このワークで、大腰筋と大腰筋と関係の深い裏ももや内ももの筋肉の機能を高めていきます。

  1. 足を腰幅に開き、つま先を前に向ける。
  2. 股関節(恥骨の横)を触り、膝を軽く緩め、股関節を曲げていく。
  3. きちんと曲がっていると、裏もものお尻よりの部分が伸びるので、それを感じ取る。
  4. お尻のほっぺと裏ももの境目(坐骨)を触り、そこから身体を起こす。
  5. これを10回繰り返す。

そしてインナーマッスルの働きを高めたら、それを使いながら実際にストレッチを行うとより効果的です。